- 吉村 聖一
サルコペニア対策 栄養編

昨日は
筋肉の衰弱・筋肉の萎縮が
サルコペニアだとお伝えした。
サルコペニアになると
どんな問題が生じるのだろう?
平均73歳の元気な方とサルコペニア患者を
2年間追跡調査したところ
サルコペニア患者男性63.2%
サルコペニア患者女性21.9%が
社会的に要支援の状態
(外出,買い物,食事用意等が不能)
になったよう。
元気な方は8.4〜25.2%程度だった。
さらにサルコペニアの悪循環がある。
それは
①筋肉減少する
↓
②運動量が減少する
↓
③エネルギー消費量が減少する
↓
④食欲低下する
↓
⑤栄養不足になる
↓
⑥筋肉減少していく①へと続き悪化していく
この悪循環を絶って
予防・治療が必要となる。
サルコペニア=ヒョロヒョロ老人
と
肥満な人=おデブさん
を9年間調査して
心血管疾患の著名な上昇は
確認されなかったが,
サルコペニアと肥満を併せ持つ人
(小太りなのに筋肉がない人)は
心血管疾患のリスクが23%上昇するようだ。
前回お伝えした
筋肉量を計測する必要があるだろう。
小太りでも筋肉あれば少し安心。
相撲取りは太っているけと筋肉量は
かなり多いだろう。
サルコペニア肥満の方は
死亡率の上昇がかなりあるようだ
特に循環系で苦しむことになりそうだ。
ではどうしたらいいか?
サルコペニア対策には運動が不可欠
ただ
栄養と運動を同時に行うことが不可欠。
タンパク質の十分な供給は
筋肉合成のビタミンD受容体を
介する必要がある。
ビタミンDは筋肉と骨格を作るので
大切なよう。
一日0.165g/kgの牛乳タンパク質を
半年後摂取することで
0.27kgの筋量増加があると
報告がある。
高齢者では筋肉運動をするだけでは,
筋量は低下する。
タンパク質は食事摂取基準があり
体重kg×1gを1日摂取するとよいようだ。
60kgの人だったら60g。
高齢者では
体重kg×1.5kgを1日摂取するといいとされている。
60gのタンパク質?
一体どのくらいだろうか?

👆のメニューで68.4gのタンパク質が摂取できる。
意外とこのくらいのメニューなら
皆さんも食べているのではないだろうか
運動習慣がある人はその倍のタンパクが
必要とされているので
プロテインなどの補助食品で
タンパク質を補給する必要がある。
際最近では
葉酸が
心身の活性化を促進すると
注目を集めている。
このように
栄養+運動をしっかりと
行うことで
47.5%も回復がした例もある。
運動だけでは22.5%
栄養だけでは15.3%に止まるよう。
筋肉増加量では
栄養+運動で4.5%,
運動だけで1.7%
栄養だけでは0.5%に過ぎなかったと
報告がある。
また,減量する速度も注意が必要であり,
毎月1kg程度としなければ
糖新生という働きが体に生じ
糖を作るために
筋肉を分解して
エネルギーに変えてしまう
そうなると
一生懸命筋力つけようとしても
筋量が減少することになってしまうよう。
ライザップの場合は
高負荷量のトレーニングを
短時間で実施しているので
筋肉を分解してエネルギーを得ようとする
糖新生の働きが少ないようだ。
筋肉量を増やしエネルギー消費を増やして
しっかり痩せる方法を確立している。
そして低糖質生活の生活でさらに痩せる。
脂肪組織1kgの減量は
7200kcalに相当するので
1日計算で240kcalを
運動とエネルギー摂取減少を行い
減量をしていけば
サルコペニア肥満の人を
安全に健康に変化させていくことができそうだ。
しっかりと栄養を摂ることが
まずは大切。
明日は運動療法について考えていこう
行動行動