- 吉村 聖一
慢性疼痛は「今この瞬間」を意識することが大切

前回はマインドフルウォーキングについて説明しました😄
「なんで単純な歩くことをこんな面倒な方法を使って行うのか?」
と疑問に思う方もいらっしゃると思います。
このマインドフルウォーキングは
マインドフルネスを取り入れた歩きです。
私の解釈では
痛みに対しては運動が必要なことは明確になってます。
しかし,
ただ運動さえすればいいと考えて
毎日一生懸命
1万歩を目指して歩行をしている方がいます。
「とにかく運動さえすればいい」
という考えの背景には
低い自己肯定感=自分には価値がない
何か建設的なことをしないといけない
前向きに行動しないといけない
否定的な感情を持ってはいけない
👆のような過活動と否定的感情が強く
とにかく行動して
交感神経を亢進させて
動き続けなければいけないと半強制的に
体を動かし続けている方がいます。
そのような方は
リラックスの方法を忘れてしまうのです。
休んだら体が動かなくなる。
休むことはよくないことだと極端な考えを持つ方もいます。
本当に大切なのは
安楽を覚えることなのです。
静かな快感=リラックスを感じる必要があるのです。
みなさんリラックスできていますか?
このリラックスができない人は
次第に心身が疲弊し,動的快感(交感神経を高めることで得られる快感)の意欲も低下し
抑うつや引きこもりになるリスクが高くなるのです。
多くの方は
マインドワンダリングに苦しめられているようです。
「今この瞬間」に起こっていることに
注意を向けられず
ふと悪い出来ことや,
心配事を考えてしまうことはありませんか?
そのような状態をマインドワンダリングと言うようです。
慢性疼痛の人は
3ヶ月以上痛みが生じています。
不快な感覚が慢性的に
日常生活に生じるのです。
その痛みが引き金になって
快の感覚になれない
今この瞬間に注意を向けることができない
痛みに注意が向かってしまう
痛みを考え出すとマイナス感情が出てきてしまう
最終的には過去に囚われるだけではなく,未来にも意識が向くようになり「明日も痛みが続くのか・・・」と今起こっていることではない過去と未来に心が囚われ,マイナスの感情から抜け出せなくなり「心ここにあらず」の状態になってしまうようです。
そのため,
マインドワンダリング(痛み・マイナス思考に費やしている時間)がいかに多いのか自覚し
注意の転換を行う努力が必要となるのです。
その注意の転換方法の一つが
マインドフルネスであり
具体的な方法としては
マインドフルウォーキングなのです。
ただ歩行・運動するだけではなく
自分の感覚体験への注意を得ることが大切です。
どのようにして意識を「今この瞬間に持っていくの?」
と思う方は
👆の書籍を一読していただくと
イメージできると思います。
「今この瞬間に集中する」ことが
ストレス対処・心理療法の
全ての基本になるようです。
マインドワンダリング(負の考え)を
1日の50%も費やしている人が多いという
データもあるようです。
1日に占めるマイナス思考・不安の量を減らし
今この瞬間に集中し
体にリラックスした時間を
与えることが
コツコツとできれば
慢性疼痛を予防・治療することが
可能になると思います。
行動行動