
吉村 聖一
糖尿病とサルコペニアは合併するので予防しよう

平成24年の国民健康・栄養調査の統計では、60歳以上の糖尿病患者が男女とも半数をこえており、60〜69歳の男性の約20%、女性では12%が糖尿病を強く疑われることが報告されている。
国立長寿医療研究センター 副院長荒井秀典先生の
文献糖尿病治療において
なぜフレイル・サルコペニアに注目するかから引用
糖尿病になる原因は様々だが、
生活習慣の悪化、運動不足、ストレス、食事などの影響で
加齢と共に糖尿病になるリスクは高くなりそうだ。
糖尿病になると
1、生理的予備機能の低下
2、身体の虚弱化
3、転倒リスクの増悪
4、認知症リスクの増悪
5、鬱病の発症リスクの増悪
6、低栄養などのリスクが高まる。
糖尿病はこの加齢変化を促進させる生理的予備機能が
低下することによって
フレイル・サルコペニアが発症し
老年症候群を合併しやすくなる。
サルコペニアは筋肉が萎縮する疾患だが
運動不足や生活習慣病・運動不足などの状態をひっくるめて
フレイルと呼んでいる。
このフレイル状態になると要介護状態(介護が必要となる)へ
一気に崩れ落ちていく可能性が高い。
そのフレイル診断がある。
項目
体重減少:6ヶ月で2〜3kg以上の体重減少筋力低下
握力:男性<26kg,女性<18kg
疲労感:ここ2週間わけもなく疲れたような感じがする
歩行速度:通常歩行速度<1.0m /秒
身体活動:①軽い運動・体操をしていますか?
②定期的な運動・スポーツをしていますか?
上記の2つのいずれも「していない」と回答
この項目のうち
3項目に該当した場合をフレイル
1〜2項目に該当した場合をプレ・フレイルと定義できる。
ネットで情報を確認できている皆さんは
健康的で元気な方が多いだろう。
だから今は項目に該当しないかもしれない。
しかし,30歳過ぎれば将来的には
加齢や仕事のストレス怪我免疫低下など
身体機能は嫌でも低下するのです。
ですから,今関係ないと思っている項目が
将来重要になってくる。
わかりやすく説明すると
何に注意して体を健康的に
メンテナンスしていけば良いのかがわかるのです。
では5項目を具体的に考えてみましょう。
体重減少
体重は栄養やタンパク質からなる筋肉の量が減ってしまうと虚弱体質・筋肉の萎縮が進行しサルコペニアなどの病気となる。急激な体重減少は一度食生活や食べ物の種類を振り返るなど注意が必要。
筋力低下
筋力が低下する原因は筋肉の量が低下しているのか筋力を出すことができなくなっているのか確認する必要がある。筋量を図る機械で低下がないのに筋力低下がある場合は体を使う習慣が無いのか加齢や生活習慣により急速に筋肉が劣化している可能性があり注意が必要。
疲労感
全身の倦怠感は免疫やホルモン低下など内分泌系低下の影響も考えられるストレスフルな生活や体に無理をさせる生活が長いなど生活習慣により体が疲弊しきっている方は要注意。悪化する前に生活習慣改善やストレスの緩和など対策を講じれば回復することも可能だがレッドゾーンを突破してしまい完全なサルコペニアとなってしまえばそこから回復させることはエビデンスレベルとしては極めて低い。
歩行速度
転倒する人はまず歩行速度が低下する。筋力低下・バランス低下・持久力低下など歩行は人が活動するうえで重要な項目身体機能が低下している人は歩行速度がとにかく遅い。歩行速度が遅いと筋肉の反応低下認知の反応低下神経の反応速度の低下平衡感覚の低下様々な機能が低下する。 身体活動サルコペニア(筋肉が萎縮する)は10年20年30年筋肉にやや強い負荷を与えずに生活し続けた結果速筋(力強く,早く動く筋肉)が低下し取り戻せないレベルに陥ると要介護状態へ突入してしまう「仕事でよく動いているから大丈夫」と話す人がいるが,歩く・動くだけでは速筋は鍛えられない。筋肉痛が少し出る程度の運動が人間には必要だ。筋肉はストレスという刺激を受けて強化される。
如何でしょうか?
糖尿病・フレイル・サルコペニアの具体的な対策として
やはり栄養と運動が大切だとお分かりでしょうか?
栄養でいえば筋肉を構成するタンパク質ですね。
年齢が上がるとともにタンパク摂取が必要ですが
腎機能が低下している人は注意してくださいね。
健康診断でeGFRを計算してみると良いでしょう。
腎機能がない人は定期的なプロテイン摂取をおすすめします。
SAVASはメジャーなので
どこにでも売っており
味も良いので
筋肉の合成にはビタミンDが必要です。
食物から摂取することが一番理想的なので
私はキクラゲを定期的に食べています。
中国産は安いのですが
やはりなんか心配なので奮発して
国産を購入しています。
そして運動習慣は
自分の好きな種類継続できそうな内容を
まずは見つけることが大切ですよね。
行動行動