
吉村 聖一
脊椎術後患者にはサルコペニアは少ないかもしれない
更新日:2018年10月27日

以前のブログで
脊柱疾患患者のリハビリテーションについて
エビデンスが少ないと説明した。
脊柱管狭窄症ガイドライン2012では
脊柱術前・術後患者に対する
エビデンスレベルも3から4くらいです。(1が一番いい)
ブログを書いたときは
脊椎疾患患者にもサルコペニア患者が
膝関節疾患患者(膝が痛くサルコペニアの人は17%いた)
と同じようにきっと多いのだろうと
予想を立てていました。
その時点で私が思っていた
理由
①足腰が弱くなる
↓
②下肢の筋量が定価する
↓
③運動量が低下する
↓
④生活動作は変わらない
↓
⑤腰に負担が生じる
↓
⑥脊柱管狭窄等の疾患に
👆という流れで考えていた。
この1週間に数人の
脊柱管狭窄症術後患者
のリハビリ担当になった。
頚椎・腰椎の椎弓形成術のオペをしています。
①〜⑥の流れに該当することはなく
さらに
サルコペニアとしての基準の
①筋力:最大握力 男性26kg未満 女性18kg
②歩行速度:0.8m/秒未満 10m12.5秒以上かかる
③BMI18.5未満 下腿最大周径30㎝未満
上記にも該当しない患者でした。
ということは,
脊椎のオペを必要とする患者は
サルコペニアになっている
確率が低いと推測されます。
脊椎オペが必要になる流れは
かなり推測ですが
以下のようになるのではないでしょうか。
①仕事やスポーツで腰に負担が生じる
もしくは,下肢に痛みがあり腰に代償動作が出る
↓
②腰痛が生じる。でもしびれや痛みを騙しながら生活は可能
↓
③重いものを持つ動作も勢いよくもつ
↓
④慢性的な緊張が腰に蓄積する
↓
⑤脊椎の可動性が低下する
↓
⑥定年や加齢で体幹機能が低下する
↓
⑦今まで通りの生活をする
↓
⑧腰の負担増大し狭窄が進行する
↓
⑨しびれ・痛み神経障害発生
↓
⑩たまらず手術となる
👆ではどうでしょうかね?
術後も硬さのある体幹コルセットを
装着して
術後2日目から歩行者し1週間いないには
みなさん独歩を獲得し自宅退院可能なんです。
下肢の筋力が著しく低下した
サルコペニアを併発していたら
術後スタスタと
階段や屋外歩行をすることは
困難だと思います。
私の私見ですが
脊椎の手術をする人は
歩行速度や下肢の筋力があり
力もある。
でも神経症状が出るので
歩行や生活が困難となっている
その歩行困難になる原因は
脊椎の変性(形が崩れること)や
狭窄による影響だと推測される
その原因は
生活習慣や
仕事による腰の酷使や
怪我などもあるが
腰骨の動きの低下と
体幹筋力低下による
脊椎(体の軸)の負担増加は
かなり影響していると考えられる。
手術後の患者に
脊椎可動域を確認することは難しい。
しかし,
BIAにて↓にて
体幹筋量は計測することはできるだろう。
筋量=筋力では決してないが
何かあるはず。
こういった地味な内容を解き明かしていきたい。
行動行動